野球のルールの歴史はどのように変わってきたのか?

ルール / 用語

タッチアウトやフォースアウト、バントに犠牲フライにインフィールドフライ。

野球はボールを投げる、打つ、守るというシンプルなスポーツではありますが、ルールはかなり複雑です。

野球のルールはその時の状況などに合わせて徐々に変わっているのを知っていますか?

野球のルールの歴史を知り、どうして現在のルールになっているのかを深堀してみます。

野球のルールの歴史

野球のルールにはそれぞれ歴史があります。

投球や守備、打者など、細かい点でルールが変わっているのです。

野球のルールが変わってきた理由

そもそも野球のルールが現在の形になった理由には大きく分けて2つの理由があります。

  • 試合時間の長さ
  • 試合のエキサイト感、スリリング

どうしてこの2つがルールと結びついたのでしょうか。

試合時間の長さ

現在の野球の形になったのは19世紀のことです。

発祥は古代ですが、競技としてきちんとルールを定められたのは、1857年のアメリカが最初です。

当時の試合終了は「先に21点先取した方が勝ち」というものでした。

まるでバレーボールのような感覚だったということですね。

そして、主催チームは相手チームに料理を振舞うのが習慣だったそうです。

しかし、21点先取となると、試合時間も相当長くなっていたそうで、料理を作るコックさんたちの猛反発を食らいます。

1857年ですから、ガスコンロや電子レンジもありません。

せっかく料理を準備しても冷めてしまうため、料理人としては仕事の対価に見合わないと料理ではなく、猛反発をごちそうすることになったのです。

こうして、コックさんたちの猛反発のおかげ(?)で、試合時間を短縮させるために現在の9回制になったそうです。

なぜ9回だったのかは、コックさんたちが猛反発したタイミングがたまたま9回だったからだそうです。

食はルールを変える。

すごい時代でしたね。

試合のエキサイト感、スリリング

ルールが大きく変わり始めたのは、やはり「お客さん」がいて「商業的」な面が強くなってきたからです。

スピーディーな展開や、ハラハラドキドキする展開になるように、現在のルールが変わってきました。

どんなルールがスリリングな展開になるのかピックアップしてみます。

スリリングな展開になるためのルール改正

どんなルールが制定されることで、試合にスリリングな展開になったのか見ていきましょう。

投球

野球のかなめであるピッチャーのルールは、1857年~1893年の中で細かく変遷している部分です。

年表別に見ていきます。

1858年:見逃しに「ストライク」(打て)のコールがされるようになる。
1863年:真ん中付近を通らない球に「ボール」のコールがされるようになる。
1872年:スナップスローが解禁される。
1879年:全ての打たれなかった投球はストライクかボールに区分され,9ボールで一塁へ。
1880年:8ボールで一塁へ。捕手が3ストライク目の球を直接捕球すれば打者は三振でアウトが取られるようになった。
1881年:投手と打者の距離が45フィートから50フィートへ延長された。
1882年:7ボールで一塁へ。横手投げが解禁される。
1884年:6ボールで一塁へ。上手投げが解禁される。
1886年:7ボールで一塁へ。
1887年:打者が投手に投球コースを指定できなくなった。5ボールで一塁へ。この年のみ5ボールは安打と記録され、4ストライクでアウトに。死球で一塁が与えられた。
1889年:4ボールで一塁へ。
1893年:投手と本塁の距離が50フィートから60フィート6インチに。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%90%83%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B2

8ボールで一塁に行くと考えると、試合時間の長さや中だるみになる理由もわかってきますね。

「またボールかよ~!ノーコンピッチャー!」というようなヤジが聞こえてきます。

バッターがピッチャーにコースを指定できるって、ある意味チートな野球盤です。

スリリングというか、もはや野球というよりもシートノックゲーム的な感じだったのです。

守備

打者が打った球を捕球してアウトにする守備も、昔はちょっと違っていました。

・ノーバウンド捕球だけでなく、ワンバウンド捕球でも打者はアウトだった。

・1864年にワンバウンド捕球=アウトが廃止され、ノーバウンドのときのみアウトとされた。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%25E9%2587%258E%25E7%2590%2583%25E3%2581%25AE%25E6%25AD%25B4%25E5%258F%25B2#%25E6%258A%2595%25E7%2590%2583%25E3%2581%25AB%25E3%2581%25A4%25E3%2581%2584%25E3%2581%25A6

ワンバウンド捕球でアウトって、もはやバッターはホームランを打つしかなかったのです。

ある意味でスリリングかもしれませんが、ちょっとバッターにとっては可哀そうなルールでしたね。

ゴロも高いバウンドなら、ワンバウンドで捕球さえすればアウトだったのですから、内野はある意味で楽だったのかもしれません。

さいごに

今回は投球や守備についての野球ルールの歴史をまとめてきましたが、ほかにもいろいろなルール改正がありました。

最近では、キャッチャーに対して攻撃的な走塁をしてはいけない「コリジョンルール」なども新設されましたね。

このルールは試合時間やスリリングさを重視するというよりも、プレーヤーである選手を怪我などから守るためのものです。

当初のルール改正の定義が徐々に変わってきていると考えると、野球のルールの定義も徐々にベクトルが変わってきたのだとわかります。

野球ルールの歴史。

興味のある方はぜひ調べてみてくださいね。

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