野球のポジションで怪我が最も多いのはピッチャーです。
試合中の怪我というより、勤続疲労などが影響して肩や肘に怪我を負ってしまうケースがあります。
他のポジションに比べて圧倒的にスローイングの多いポジション。
練習も含めれば何百球、何千球と投げ続けていくので、それだけ肩や肘に負担がかかります。
では普段からどんなケアをしておくべきか見ていきましょう!
ピッチング練習の投球数に注意する
昔は投げ込めば投げる込むほど良いとされていました。
プロ野球の場合は、今でも投げ込んで自分を追い込むトレーニングを行っている球団もあります。
ただ、アメリカの場合は肩や肘は消耗品という考えがあり、投げ込むスタイルは行っていません。
考え方はいろいろあるのでどれが正解かというのは難しいですが、少なくとも体の生育過程である学生の場合は球数を制限しながら練習するのが好ましいです。
甲子園では1週間で試合に投げる球数は500球までと定められています。
そういったことも考慮して練習でも 1週間で投げる球数は500球を目安にトレーニングすると良いでしょう。
ケアすべきタイミングはピッチング終了後
ピッチャーが肩や肘のケアをするのに最適なタイミングはピッチング後です。
それは試合だけでなく、投球練習後も同様です。
例えば、先発ピッチャーなら1試合投げきったとすると、100球から130球程度投げることになります。
試合展開によってはもっと投げるケースも出てきます。
最近は1人の投手に頼らず、複数の投手を起用して試合を進めることが多くなっていますが、それでもある程度先発投手に負担がかかることは否めません。
たくさんの球数を放れば、それだけ肩や肘が熱を持って炎症している状態になります。
激しい運動で特定部位に疲労がたまると、乳酸という物質が溜まります。
乳酸がたまると血行促進作用が弱まってしまい、体全体の血液循環が停滞してしまいます。
その結果、体の老廃物がたまり、特定部位に痛みを生じることがあります。
乳酸が溜まることを疲労物質が溜まると表現することがあります。
乳酸を出来るだけ溜めないようにするには、体の温度を下降させ、クールダウンすることが必要です。
激しい運動を行っていきなり休むのではなく、軽い運動を取り入れて徐々に体を動かすことをやめていくことが大切です。
例えばピッチングを終えたら、軽くキャッチボールをして、距離を短くしてやめるといった形です。
運動を越えたら肩や肘をアイシングする
クールダウンのキャッチボールを終えたら、肩や肘にアイスノンを当てて体を冷やしていきましょう。
これは乳酸をたまりにくくする方法です。
炎症を取り除くことで、血行状態も通常時に戻っていきます。
アイシングを行うのはだいたい20分程度でOKです。
それ以上冷やしてしまうと、逆に血管が収縮してしまいますのでよくありません。
アイシングは乳酸が溜まっている状態で行わないと意味がありませんので、例えば試合中でも降板したらすぐにアイシングを行いましょう。
高校野球でも、例えば4回や5回で降板した投手がベンチでアイシングをしながら試合を観戦しているシーンをよく見かけますね。
複数の投手がいる場合は、人数分のアイシングサポーターを用意しておくと良いでしょう。
ちなみに肩や肘に巻くサポーターは通常のものではなく、専用のアイシングサポーターがお勧めです。
アイシングサポーターならずり落ちませんし、アイスノンをしっかりと固定することができます。
まとめ
以上、ピッチャーの体のケアについてご紹介しました。
他のポジションに比べて肩肘の負担が大きいため、毎日のトレーニング後、必ずアイシングをして負担を最小限にとどめましょう。
また投げすぎにも注意しましょう。