ここではプロ野球のヘルメットに関するルールを紹介します。
プレーする前の基本的なルール、そしてプレー中のヘルメットに関するルールなどまとめました。
中には知らない情報もあるかもしれません。
雑学的に楽しんでみてください!
野球のヘルメットに関する基本的なルール
野球のヘルメットの装着が義務付けられているのは下記の場合です。
- 打者
- 走者
- 守備(捕手)
- ベースコーチ
もともとは打者とキャッチャーのみヘルメットの着用が義務付けられていましたが、走者やベースコーチャーまでもヘルメット着用が義務づけられてます。
この背景には2007年にマイナーリーグのベースコーチが試合中に打球を受け、亡くなくなってしまったという事故が起因しています。
直接打球を受けると強い衝撃があり、危険なため、日本でも選手以外にボールパーソン(ボール拾い)や打撃投手などもヘルメットを着用しています。
ちなみにアマチュア野球ではフラップヘルメット(両耳までカバーされたヘルメット)の着用が義務付けられています。
プロ野球の場合は片耳フラップでのプレーが許可されています。(右打者なら左耳に、左打者なら右耳に)
なお、スイッチヒッターの場合は両方の打席に入るケースがあるため、フラップヘルメットを着用する選手が多いです。
ヘルメットに広告は載せても良い?
プロ野球の場合は、スポンサーの協力で成り立っている部分もあり、ヘルメットに商業的な宣伝が含まれているケースもあります。
規約上では下記のように記載されています。
ベース、投手板、ボール、バット、ユニフォーム、ミット、グラブ、ヘルメットその他本規則の各条項に規定された競技用具には、それらの製品のための不適当かつ過度な商業的宣伝が含まれていてはならない。
http://rules.nakano-senators.com/home/3-00/3-09
製造業者によって、これらの用具にしるされる意匠、図案、商標、記号活字および用具の商品名などは、その大きさおよび内容において妥当とされる範囲のものでなければならない。
「過度な商業的宣伝」という表現になっていて、絶対に禁止というわけではありません。
プレーに支障のない程度の広告なら認められているのが実情です。
実際これまでレオパレス21、Tポイント、日本電産、フクダ電子など様々なスポンサー名がプロ野球チームのヘルメットに記載されていたケースがあります。
過度な商業的宣伝は禁止となっていますが、実際は結構目立つような記載があります。(目立たないと宣伝の意味がないので・・・)
そのあたりは暗黙の了解といったところでしょう。
なお、プロ野球ではそういったスポンサー入りヘルメットは存在しますが、高校野球などのアマ野球では一切禁止となっています。
商標表記は許されていません。
プレー中のヘルメットに関するルール
投球がヘルメットに当たる
投球が打者のヘルメットに当たった場合、危険球と判断した時はその投手は即退場となります。
ちなみに「ヘルメットへの投球=危険球」というわけではなく、頭部周辺のボールは危険球の対象となります。
ただ、必ずしもヘルメットに当たったら危険球というわけではありません。
すっぽ抜けの緩い変化球などが当たった場合は、審判が危険球と判断しなければ投手は退場になりません。
送球がヘルメットに当たる
送球が走者のヘルメットに当たった場合はボールインプレーとなり、そのままプレーが続きます。
例えば石ころに当たったときと同じように、何事もなかったようにプレーが続きます。
ただし走者が意図的に送球をヘルメットに当てたら、走者はアウトです。
守備妨害が宣告されます。
例えば、送球に意図的に近づいたり、スリーフィートラインの内側を走って送球に当たった場合などです。
打球がヘルメットに当たる
もしも打球が走者のヘルメットに当たった場合、基本的にはアウトです。
ただ、例外もあり、例えば前進守備の内野手がボールを取り損ねてイレギュラーしたり、あるいはエラーして通過したボールが走者のヘルメットに当たっても、それはアウトになりません。
その場合、走者が故意に当たったわけではないと判断し、ボールインプレーのまま続行します。
仮にヘルメットに当たってボールの方向が変わってもアウトにならず、走者はさらに進塁することもできます。
脱げてしまったヘルメットに打球が当たる
めったにないレアケースですが、走者が装着していたヘルメットが走塁中に脱げてしまい、そのヘルメットに打球当たってしまった場合はボールインプレーとなり、プレーが続きます。
ただし、走者が緩々のヘルメットをかぶっていたり、意図的にヘルメット落として走ったと判断されれば、守備妨害と判定され、走者がアウトになります。
まとめ
以上、野球のヘルメットに関するルールを紹介しました。
ヘルメットは安全目的で装着しているのが1番の理由ですが、プロ野球の場合は広告スペースとしても活用されています。
ちなみにプロ野球のヘルメットは1年契約1億円前後でスポンサー提携しているんだとか。
こういった部分も注目してプロ野球を見るのも楽しいですね。
以上、ヘルメットに関するルールや規定を紹介しました。