ここではプロ野球のマジックの意味について解説します。
秋口に入ると「マジック点灯」というニュースが毎年のように流れてきますね。
なんとなく「優勝が近づいてきたんだなあ」ということは分かっても、マジックについて詳しいルールまではわからない方もいるでしょう。
そこでブロ野球のマジックについてまとめました!
プロ野球のマジックの意味とは
プロ野球のマジック。
「M25」などと表記されますね。
これは首位のチームが残り試合を25勝したら優勝できるという数字です。
マジックは2位以下のチームが仮に全勝したとしても、首位のチームに追いつかない計算になった時に点灯します。
マジックは基本的に2か1減ります。
場合によっては3減るときもあります。(3減る場合の解説は後ほど)
マジックが2減る時の状況
- 首位のチームが勝ち、マジック対象チームが負ける
マジックが1減る時の状況
- 首位のチームが勝つ(マジック対象チームに試合が無い、またはマジック対象チームも勝つ)
- マジック対象チームが負ける(首位のチームに試合が無い、または負ける)
このように基本的にはマジックは一気に2減るケースもあると考えておきましょう。
マジック消滅とはどういう意味?
マジックが点灯しても一方的に減るだけではなく、消滅してしまうケースもあります。
それは自力優勝の可能性がなくなってしまった場合です。
マジックはあくまでも自チームが全勝した場合を想定して点灯するものであり、負けが続くと他チームにも自力優勝の可能性が出てくるケースがあるので、マジックが消滅することがあります。
ちょっとわかりやすい例を挙げてみましょう。
例えば10試合あるとしましょう。
Aチームが1勝して、Bチームが1敗したとします。
このときAチームが、残りの9試合を全勝したら、Bチームは残り9試合を全勝しても勝率で上回ることはできません。
こういったときにAチームにマジックが点灯します。
逆にAチームが1勝2敗になり、Bチームが2勝1敗となったとします。
すると残りの7試合をBチームが全勝すれば、Aチームは全勝しても追いつくことができませんから、Aチームのマジックが消滅し、逆にBチームにマジックが点灯する状況になります。
複雑なのは引き分けが絡んだ時
日本のプロ野球は引き分けで試合が終了するケースもあります。
そうなると勝率にも差が出てきます。
引き分けの数が多いチーム、少ないチームがあると様々なケースがあるので、引き分けでマジックが必ずしも減るかどうかは、その時の状況によります。
マジック対象チームが引き分けに終わってもマジックが1減るときもあれば、変わらないケースもあります。
過去にはマジック3減るレアケースも発生
基本的にマジックは2減ることが多いのですが、時折3減るケースも起こっています。
リーグの順位を決定する時は勝率が第一優先ですが、もし勝率が同じだった場合は、チーム間同士の対戦勝率が高いほうが順位が上という決定方式があります。
この適応ルールが関係し、直接対決でマジックが3減った例もあります。
それは2013年の楽天とロッテ。
この年に首位を走っていたのは楽天で、2位がロッテという状況でした。
そして勝率が最終的に同じになるような緊迫したゲーム差となっていましたが、直接対決で楽天の方が勝率で上回るというケースが発生した時にマジック18から15になったことがあります。
滅多にないケースですが、このように対戦勝率が関与してくると3減るケースもあります。
直接対決で勝っても1しか減らないケースも
基本的には首位のチームとマジック対象チームの直接対決で、首位のチームが勝てばマジックが2減ります。
しかし、対戦前に引き分け数が多いと必ずしも2減るとは限りません。
2017年の広島と阪神。
この年、広島が首位をキープしていましたが、広島は引き分けが多く4試合、一方阪神の引き分けは1試合でした。
この状況で広島が勝利しましたが、勝率の兼ね合いからマジックが1しか減りませんでした。
単純に引き分けがなく勝ち負けだけでしたら、ゲーム差によってマジックも計算できるのですが、現状引き分けも導入しているため、このような複雑な形態が生まれています。
まとめ
以上、プロ野球のマジックについて解説しました。
プロ野球のマジックは優勝が近づいてきたんだなという一つの指標にはなりますが、状況によってマジックがついたり、消えたりしますし、対象チームも変わってくるのであまり参考にする必要はないかもしれません。
マジックはひとつの楽しみとして考えておく分には良いですが、引き分けも導入している現状、かなり複雑化しているのが実際のところです。