プロ野球のCSのルールとは?

ルール / 用語

ここではプロ野球のCS(クライマックスシリーズ)に関するルールを紹介します。

本格導入されたのは2007年から。
興行的な意味合いから消化試合を減らす効果があり、現在も採用されています。
プロ野球CSのルールについて詳しく解説します!

プロ野球CSの勝ち上がりルール

セリーグ、パリーグともにレギュラーシーズンを戦い、上位3球団がトーナメント形式で戦います。
そこで勝ち残った勝者が日本シリーズへの出場権を得ます。

ファーストステージ

まずは、レギュラーシーズン2位と3位が戦います。
これを「ファーストステージ」と呼びます。
ファーストステージは3試合制。
全てレギュラーシーズン2位チームの本拠地で試合をします。

2019年で言うとレギュラーシーズン2位のソフトバンクと3位の楽天が対戦。
レギュラーシーズン2位はソフトバンクだったので、ソフトバンクの地元福岡ドームで試合をしました。

ファーストステージは3試合のうち、勝利数が多かったチームの勝者。
初戦、2戦目と勝利すれば、その時点で勝利数が上回るため、ファイナルステージ進出となります。

仮に1勝1敗1分け、あるいは3分けとなった場合は、レギュラーシーズン2位チームがファイナルステージ進出となります。

尚、ファーストステージは日程的に予備日が1日、もしくは2日しかないため、天候不良の順延になってしまうとその時点での勝敗で勝利数が多かったチームが進出します。(勝率が同じ場合はリーグ2位が進出)

天候不良による打ち切りをできるだけ防ごうとして雨の中、無理やり試合をしたケースもあります。(2017年のセ・リーグクライマックスシリーズは雨の中、試合を強行。筒香選手が泥だらけになってスイングしたのは今も語りぐさとなっています)

ファイナルステージ

そしてファーストステージで勝ち上がった勝者とレギュラーシーズン1位チームが「ファイナルステージ」を戦います。
ファイナルステージは6試合制。

こちらもファーストステージ同様、勝利数の多いチームが日本シリーズ進出となります。
尚、リーグ優勝チームにはシーズン成績を反映し、1勝のアドバンテージが与えられます。

2020年現在、リーグ戦でのゲーム差は特にアドバンテージに反映されません。
何ゲーム差開こうが、1勝のみのアドバンテージです。

そして、アドバンテージを含む一生を含め、先に4勝した方が日本シリーズに進出します。

プロ野球CSの試合に関するルール

延長になった場合はセパ共に12回まで。
12回まで終えても同点の場合は引き分け扱いで、再試合は行いません。

尚、勝つか引き分けでステージの勝利チームが進出することが確定する試合は、試合終了まで行いません。

例えば、2019年のリーグ覇者西武がファイナルステージでソフトバンクを相手に引き分け以上で進出が決まる場合、12回表を抑えた時点で試合終了となります。
あるいは12回裏に西武がソフトバンクを相手に同点とした時点でも試合終了となります。

野球の試合では引き分け状態でも、CSのルールとしては進出チームが確定したため、それ以上試合を行わない処置に変更されています。

予告先発はその都度ルールが変わっていますが、近年はパ・リーグだと予告先発はその試合の前日試合終了後。(次の日に試合がある場合のみ)
例えば、13日と14日に試合があった場合、13日の試合が終わった後に予告先発を発表しなければいけません。

セ・リーグは2戦目以降の予告先発は、レギュラーシーズンと同様に当日試合開始までに発表となります。

プロ野球CSその他のルール

プロ野球のCSはあくまでも日本シリーズ進出をかけた争いであって、レギュラーシーズンの成績やドラフトなどには関係してきません。
例えばレギュラーシーズンを3位で終えて、CSで勝ち上がり、日本シリーズに進出したとしてもリーグ1位の成績は残りません。
あくまでもレギュラーシーズン3位として記録に残ります。
そしてドラフトでも抽選順はレギュラーシーズンの順位を基に引く順番が決まります。

かつてパリーグではCSができる前、プレーオフ制度が採用されていました。
そこで勝ち上がったチームがレギュラーシーズンでも1位という扱いになっていました。

ちなみにこのプレーオフが導入されていたのは2004年から2006年の3シーズンのみ。
この間、優勝したソフトバンクがプレーオフで負けてしまい、レギュラーシーズン1位も剥奪される事態が過去に起こっています。

プロ野球CSのルールを巡る是非

CSが導入され、10年以上経ちますが、相変わらず賛否の声が渦巻いています。
レギュラーシーズンが140試合もありますから、その1位チームが日本シリーズに進出できない場合、特に是非を巡る討論が加熱します。

近年で言うと2017年のセ・リーグを制した広島の敗退、2018年と2019年のパリーグを制した西武の敗退が印象的です。

やはりにレギュラーシーズン1位同士が日本シリーズ同士で戦うべきだという声はいつまでも絶えません。
せめてレギュラーシーズンのゲーム差をアドバンテージに反映すべきだという意見もあります。(例えば10ゲーム差ついたらアドバンテージをさらに1つ増やすなど)

今後も興行的な部分だけでなく、すべてのプロ野球ファンや関係者が納得するような制度ができると良いですね。

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