野球はプロとアマで公式ルールが違う?

ルール / 用語

野球と一言で言っても、アマチュア野球とプロ野球では若干ルールや規定が違うところがあります。
ここでは高校野球とプロ野球の違いについて詳しくまとめました。

バットなどの道具の違い

プロ野球と高校野球で最大の違いはバット。
プロ野球は木製に限定されますが、高校野球は金属バットの使用が許可されています。

なお、高校野球でも木製のバットを使用しても良いのですが、メリットがないので使用する選手はほぼ皆無です。
木製バットは折れやすく、芯が狭いので飛距離が出にくいです。
そのため、高校生で木製バットを使用する人は基本的にいません。

また、その他の道具も派手なリストバンドやグローブの使用などはプロ野球以外、アマ全体で禁止されています。

プロ野球は赤いリストバンドや青いグラブの使用なども許可されています。
また、グラブや帽子への刺繍も高校野球ではできません。

危険球退場

プロ野球の場合、頭部付近に意図的な投球が行なわれたら、その当該投手は退場処分になります。

ただし、カーブの明らかなすっぽ抜け、打者が避けるられるぐらいのスピードボールでの頭部付近のデッドボールは、危険球扱いにならないことが多いです。

具体的にどのぐらいのスピードボールだと、危険球か危険球でないかは審判の裁量に委ねられます。

また、危険球があると警告試合などが発せられます。
警告試合は報復防止の意味合いがあります。

警告試合になると頭部付近以外でも意図的にデッドボールを当てたと判断されたら、その投手は退場処分となります。

臨時代走

高校野球ファンならご存知かと思いますが、プロ野球にはないルールとして臨時代走があります。

高校野球の場合、出場できる選手に限りがあります。

また、選手の安全面へ配慮するという側面から、打者が頭近辺にデッドボールを受けた場合、その選手は一時的に応急処置のためダッグアウトに引き上げることができます。

その代わりに打順の一番遠い選手が代走として出場することができます。(ただしピッチャーとキャッチャーは除く)

例えば、9番セカンドの選手に頭付近にデッドボールが当たったとしましょう。
その場合、8番打者が凡退してランナーに出ていなければ、8番打者の選手が臨時代走として出場します。

もし8番打者が投手の場合は7番打者が臨時代走として出場する形です。

仮に打者一巡して、その手当てをしている選手が出場できれば、再び打者として出場できます。

プロ野球の場合は臨時代走というルールがありませんので、一定時間は応急処置で試合を中断できるものの、その場で出場するか、交代するか決めなければいけません。

コールドゲーム

高校野球ならではのルールとして、コールド制が採用されています。
ただし、甲子園ではコールド制はありません。
地方大会でのみ採用されています。

コールドのルールは5回終了時点で10点差以上、7回終了時点で7点差以上がコールド成立の条件です。

なお、地方大会でも決勝の場合はコールド制の採用していません。

プロ野球は何点差になろうが、コールドゲームはありません。

コールドゲームの詳しい条件は以下の記事で解説しています。

延長戦

延長戦は9回を終えて同点の場合に行われるルールです。
延長戦はプロ野球、高校野球ともに長い歴史の中でルール改正が幾度も行われています。

高校野球は1999年までは延長18回まででしたが、2000年以降から延長15回に変わりました。

そして2018年以降からは延長戦は13回までとなり、さらにタイブレーク方式が採用されています。

1アウト走者満塁の設定から再開されます。
タイブレーク方式はすでにランナーがいる状況からプレーが行われ、より得点の入りやすい状況で行われます。

プロ野球は延長12回まで時間無制限で行われます。
一時期、時間制限を用いて開催されていたこともありましたが、時間稼ぎなどの問題から現在は時間制限なしの12回となっています。

延長12回で決着がつかなかったとしても、その試合分を再試合することはありません。
勝率に換算されます。

基本的には延長12回までですが、地方球場などで照明設備がない場合、サスペンデッドゲームとして12回まで行われないケースもあります。
なお2020年はコロナウイルスの影響で、連戦の疲労、長時間拘束されることによる感染防止などを考慮して、特例的に延長10回までと決まりました。

まとめ

以上、プロ野球と高校野球の公式ルールについてご紹介しました。
同じ野球でもこれだけルールが違うのに驚いた方もいるのではないでしょうか。

特に高校野球は安全面、体力面に配慮したルールなどが多くなっています。
プロ野球は相手チームとの因縁や報復が生まれないようなルールが制定されています。

こういったルールも知って改めて野球を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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