コールドゲームの成立条件とは?【野球の基本ルールについて解説】

ルール / 用語

野球には試合の続行・打ち切りに関するルールでコールド」というものがあります。
野球に詳しくない方であってもコールドと聞くと「ああ、点差がつきすぎて途中で試合を打ち切るルールね」とその概要程度は知っているかと思います。

今回は「コールドゲーム」の成立条件の詳細についても理解してもらうために解説していきます。

コールドゲームとは

大前提としてコールドゲームについて今一度紹介します。
コールドゲームとは、野球の試合において得点差が非常に大きくなった場合に9回終了まで試合を行うことなく、審判の判断で試合を途中で打ち切り終了させるルールになります。
また得点差だけでなく、雨天によっても審判がまともに野球の技術・戦術で対戦できないと判断した場合はコールドゲームとなります。

高校野球をはじめとするアマチュア野球では上記の通り得点差によるコールドと雨天によるコールドの両者が存在しますが、プロ野球には得点差によるコールドというルールは設けられておらず、雨天によるコールドのみとなっています。

コールドゲームの成立条件

ではまずアマチュア野球に設けられている得点差によるコールドゲームの成立条件を解説していきます。高校野球のコールドゲームに関する点差の規定では以下のように定められています。

  • 5回終了時点で10点差以上がついている
  • 6回終了時点で10点差以上ついている
  • 7回終了時点で7点差以上ついている
  • 8回終了時点で7点差以上ついている

つまり、何回が終了しているのかによってコールドとなる点差条件が異なります。

一般的に考えて、試合の早い段階で7点差をコールドの条件としてしまっては、コールドゲームが増えすぎる、あるいはスロースタートのチームが勝てないといったことにつながってしまいますし、コールドはあくまで特別ルールに該当するものであり本来野球は9回まで戦うスポーツですから、程よい点差条件を各回に設けることになったというところでしょう。

点差によるコールドゲームを設けない試合

前述の通り、プロ野球では得点差によるコールドゲームは設けられていません。

これに加えて、以下の試合でも得点差によるコールドゲームは設けないとされています。

高校野球において、甲子園の試合、各都道府県大会の決勝戦。(神奈川県大会では全国のルールとは少し異なり、準決勝以降の試合ではコールドを設けないことになっています)

甲子園においてコールドを設けていない理由について公式に何か発表されているわけではありませんが、甲子園は高校球児たちが学生生活をかけて野球に打ち込んできたことによって手にした晴れ舞台ですので、そういった点を考慮して9回終了の最後まで精いっぱいプレーする機会を用意するために点差コールドを設けないとしているのではないかと私は考えています。

雨天コールドの成立条件

雨天コールドゲームとするかどうか審判が判断するタイミングは、高校野球では7回が基準、プロ野球では5回が基準となっています。

雨天コールドについてはこれだけの降水量であったら雨天コールドゲームとするなどといった判断の明確な指標となるものは定められておらず、あくまで審判が「野球の試合」の進行にあたって著しく雨が妨げとなると判断した場合に雨天コールドゲームとして処理され試合が打ち切り終了されます。

まとめ

今回は野球の試合の進行において重要なルールの一つである「コールドゲーム」について解説してきました。

おおまかにまとめると、「コールドゲーム成立条件は得点差や天候といった判断基準があるがアマチュア野球とプロ野球では異なり、プロ野球では得点差による条件は課されていない」という感じになります。

コールドのそもそもの考え方等に大きな違いはないですが、ルールの詳細についてはアマチュア野球とプロ野球で差がありますので、皆さんが楽しまれている野球がどちらなのかに気を付けてコールドゲームについてのルールを理解していただければと思います。

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