近年のプロ野球ではビデオ判定制度も導入されているので、完全な同時到着はあまり見受けられませんが、アウトとセーフの判定が際どいことが多々あります。
ランナーの足と送球が同時についた場合、ルール上判定はどうなるのでしょうか。
根拠も踏まえて解説していきます。
同時はセーフ！
ルール上、同時はセーフになります！
野球規則の6.05『バッターアウト』に以下の記述があります。
（ｊ）バッターが第3ストライクの宣告を受けた後またはフェアボールを打った後、1塁に触れる前に、その身体または1塁にタッチされた場合。
公認野球規則
「注」タッチするに際しては、まずボールを保持して触れることが必要なことはもちろん、タッチ後においても確実にボールを保持していなければならない。
打者走者が1塁に触れる前にタッチされた場合は、アウトになるので同時はセーフということですね。
なお、これは2塁・3塁上でのプレーにも適用されます。
セーフの根拠と例外
同時セーフの根拠
細かいことを言うと、野球規則に『同時だからセーフ』という記述はありません。
『1塁に触れる前にタッチされるとアウト』なので、同時でも打者走者がベースに触れさえしていれば、『触れる前』ではなくなるため、セーフということになるのです。
例外について（得点が絡む場合）
同時はセーフとお伝えしましたが、判定が変わる場合があります。
それは3アウト目が得点が絡むケースです。
例えばランナー1,3塁の状況で、バッターが外野に抜けそうなゴロを打ち、3塁ランナーはホームを目指しました。
守備側はなんとか打球に追いつき、打者走者をアウトにしようと1塁に送球をしました。
このとき、打者走者と1塁への送球が同時になった場合はアウトになります。
なぜかというと、1塁での判定をセーフにすると、3塁ランナーは生還になり、得点が入ります。
今回のまとめ
今回は、同着時の判定について紹介してきました。
まとめると、
・送球を受けるのと走者がベースに着くタイミングが同時の場合はセーフ。
・ただし、セーフにすることで得点が入る場合は、アウト。
ということですね。
アウトとセーフの判定は細かくて複雑なことも多いですが、ご理解いただけましたでしょうか。
この記事が少しでもみなさんのお役に立てれば幸いです。
ではまた！
