野球のルール自責点とは?投手の防御率に大きな関係が!

ルール / 用語

ここでは投手の防御率に大きく関係してくる自責点について解説します。
なんとなく投手の責任ということは分かっていても、どういう時に自責点がつくのか詳しくは知らないという方も多いでしょう。
自責点が付くケースを詳しく紹介しましょう!

自責点とは

自責点は投手の責任失点のこと。
自責点はヒット、犠牲フライ、スクイズバント、四死球、暴投、ボーク、野手選択、盗塁などによって得点が入った時に記録されます。

攻撃側の攻めによって得点が入った場合に記録されるものと解釈すればOKです。
逆に自責点にならないのはエラー、捕逸、打撃妨害、走塁妨害によって得点が入ったケースです。

投手の防御率はこの自責点によって決まります。
失点は関係ありません。

2アウトからのエラーは一切自責点に影響がない?

野球の結果を見ると投手成績のところで、時折「失点5、自責点0な」どとといった数値を見たことがある方もいるのでは。

「なんで5点も取られているのに自責点は0だろう?」と思う方もいるでしょう。
その理由として下記のようなルールがあるからです。

・第3アウトをとる機会を得た後の失点は自責点にならない

つまり、3アウトを取れるチャンスがあったのにエラーなどによって取れなかった場合、その後の攻撃の得点は自責点にならないというわけです。

わかりやすく例を挙げてみましょう。

2アウトからバッターがサードフライを打ち上げる。
しかし、三塁手が落球。
バッターランナーは一塁へ。

続くバッターがホームラン。
そうなると得点は2点入りますが、投手の自責点は0です。

この場合、サードフライを取っていれば0点で済んでいたので自責点は0という扱いになります。

正直、このルールは微妙なところもありますね。
確かにサードフライを取っていれば0点で済んでいた部分もありますが、ホームランを打たれたという事実もあるので、自責点が0ということに違和感を感じる人も多いかもしれません。

ちなみにこのルールがあるため、失点は多いのに自責点は0いうケースがよくあります。

1950年松竹の林直明投手。
広島カープを相手に登板し、3本塁打8連打など滅多打ち状態でしたが、2アウトからのエラーがきっかけとなっているため、10失点にもかかわらず自責点は0でした。

他には2007年のオリックスバファローズ吉井理人投手。
東北楽天相手に2本の満塁ホームランを浴びましたが、自責点は0。
こちらも2アウトからのエラーがきっかけで8得点が入っているので自責点はありませんでした。

このように滅多打ちになっても自責点が付かないケースがあるので、意外と防御率はイメージと違うケースもあります。

ヒットのランナーが返っても自責点が付かないケースがある?

ある投手がヒット、フォアボール、ヒット、ヒット、という結果になって失点したとします。
その場合でも自責点が付かないケースがあります。

それは2アウトからファールゾーンへの飛球を野手がエラーした場合。

ランナーを許していないケースでも自責点に関与することがあります。
2アウトからのファウル飛球を野手が捕っていれば、スリーアウトチェンジとなっていたため、その後ヒットを打たれたり、ホームランが出たとしても自責点に反映されません。

例えば、野球の結果ではファウルゾーンへの失策は表記上残りませんから、スポーツ新聞などを見て失点と自責点の関係に違和感を覚える人もいます。
自責点は「たられば」が大きく影響してくる部分があるといえます。

イニング途中で交代した場合の自責点はどうなる?

よくあるのがランナーを残して投手が交代するシーン。
そして後を継いだ投手が打たれてしまって失点するケースがありますね。

その場合は基本的に走者を残していった前任者の自責点となります。

例えば、A投手がヒットを打たれて降板。
B投手が救援にしたもののタイムリーを浴びる。

その場合は残していた走者はA投手の責任。

すなわち、

A投手:自責点1
B投手:自責点0

となります。
ちなみに救援投手はエラーや捕逸のアウトの機会の恩恵を受けることができません。
例えば、3アウトの機会を逃してエラーで残ったランナーがいた場合、その走者の生還は自責点になりませんが、その次の打者からの失点は救援投手の自責点になります。

日本とアメリカでは自責点のタイミングが違う?

日本では得点が入ったシーンで自責点かどうか判断します。
それに対し、アメリカは当該イニングが終了するまで決定が保留されます。

問題のシーンを振り返り、失策や走者への影響がどのぐらいあったかを考慮して、自責点をつけるかどうか判断しています。

まとめ

以上、野球の自責点について解説しました。
自責点と実際の試合内容を見ると、必ずしも一致するわけではないので、防御率は意外と印象と違うケースがよくあります。

もちろん防御率が良いに越したことはないですが、抑えて欲しい時に抑えられるか、そちらの方が自責点より大事かもしれませんね。

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