ここでは野球のグローブに関するルールを紹介します。
野球のグローブは何でも良いわけではなく、規定に定められたものを使用する義務があります。
野球のグローブは規定がある
野球のグローブはプロ、アマそれぞれの規定がありますので解説します。
プロ野球のグローブ規定
プロ野球のグローブではポジションごとのルールが定められています。
- 捕手以外の野手のグローブの縦の大きさは先端から下端まで13インチ(33cm)
- ピッチャー用グローブは縁取りを除き、白色、または灰色以外のものを使用しなければいけない
- ピッチャー用グローブは審判員の判断にもよるが、どんな方法であっても幻惑させるようなものであってはいけない
このようにグローブは大きさやカラーの規定があります。
時折、プロ野球選手が派手なピンク色のグローブや迷彩柄のグローブを使用していることがあります。
それはあくまでもメーカーからの特注品で、練習時のみ使用しているケースです。
実際の試合で使用することはありません。
必要以上に大きいグラブを使ってキャッチできたら、相手チームからしたら納得いきません。
ただ、グローブのサイズは規定以下サイズでしたら特に違反になりません。
例えばセカンドのように小回りが必要とされるポジションは、この規定よりもはるかに小さいグローブを使用しています。
逆に外野手はそういった細かい動作が必要ないため、大きめのグローブを使用するケースが多いです。
アマチュア野球のグローブ規定
アマチュア野球の方がより一段とグローブの規定が細かいです。
- ピッチャー用グローブは縫い目、しめひも、ウェブ部分など全体が一色で統一されている必要がある
- ピッチャー用グローブは白色、灰色以外のものでなければいけない
- ピッチャー以外のグローブも守備位置に関係なく、PANTONEの色基準14番より薄い色のグローブを使用してはいけない
- 公式大会ではネーム刺繍、番号刺繍は禁止
こういった規定があり、基本的には派手ではない、目立たないグローブを使うことが義務づけられています。
市販されているものもアマチュア野球の規則に適応したブラック、オレンジ、ブラウン、タン、イエローが中心です。
特に投手は競技への影響があるため、グローブの色や締め紐、縫い目など細かくルールが定められています。
ただアマチュア野球と一言で言っても少年野球、中学野球、高校野球、大学野球、社会人野球など様々です。
社会人野球になると、
・個人名の刺繍はグラブ本体と同色ならOK
・ウェブ部分に背番号の刻印切り取りもOK
・メッシュ入りグローブOK
などやや条件が緩和されます。
どちらかというとプロ野球の規定に近くなります。
グローブに規定があるのは競技をしやすくするため
野球のグローブには色々な規定がありますが、根本的な理由は競技の妨げにならないためです。
特に投手のグローブ規定が多いですね。
ボールを投げる役割なので、白いボールと近いものは禁止されています。
グローブまで白いと投球時に色がかぶって見にくくなるからです。
かつてイチロー選手がグローブの紐を伸ばしていて話題になりました。
これはグローブを自分の手の感覚のように開いたり、閉じたりするためと言われています。
しかし、これは外野手だからこそ許される方法です。
仮に投手で紐長くしていたら規定に引っかかり、グローブの紐を締めるように審判員から指摘されます。
ポジションごとに規定が違いますので、そのあたりも理解しておきましょう。
グローブの公認野球規則は適宜変わるので要注意!
プロ野球で捕手以外の野手グローブの縦幅が13インチ以下となったのは2017年のことです。
そのきっかけは2015年シーズンで規定より大きいグローブを使用していた選手が発覚したためです。
この選手が悪いというわけではなく、各スポーツ用品メーカーが1インチ程度のサイズオーバーグラブを作成していたことから、こういった事態になりました。
改めて明文化されたことで厳格な適用を今では行っています。
アマチュア野球ではここまで頻繁な規則変更はありません。
ちなみにこのルールはあくまでも日本国内でのルール規定なので、海外ではまた違ったルールが記されています。
市販されているグローブを購入すれば問題なし!
いろいろなグローブの規定がありますが、基本的には市販されているグローブはアマチュア規定に該当したものなので問題ありません。
投手、野手に関係なく同系色でまとめ、革の色も自然なものを使用しています。
本体カラー締め紐カラー、ヘリ革、ウェブ、はみ出しが全て同一カラーになっていれば、規定のグラブと考えて良いでしょう。
ただ、練習を重ねるごとにウェブ部分が破れてしまったり、締め紐が切れてしまうこともあります。
そういうときに自分でパーツのみを購入して修復することもあるかと思いますが、同色で合わせるようにしましょう。